ナカミチ482zのオーバーホール代金が10万円!!

写真はつい最近ヤフオクで落札したナカミチのカセットデッキ482zなんです。

この機種はアジマスコントロールも無いしバイアスのキャリブレーションもないので1980年当時は13万円とナカミチにしては安価な機種でした。

今回この機種の現状品を12000円で落札したので色々と弄ってみようかと思っていました。

ナカミチとしては廉価版とはいえ3ヘッド独立のヘッド構成は変わらないので音質は良いはずです。しかし色々とトラブルがありました。

まずはピンチローラーを上下させるアームの支点が油が固まったせいで固着しておりました。これを”きかこ”はエタノールを少しづつ注入して油を溶かして軽く動くようにしました。

次にヘッドを上下させるモーターのベルトが滑っていましたので中国製の新品に交換致しました。この処置でテープの再生は可能になりました。

しかし再生音にワウがあるようです。キャプスタンの駆動平ベルトを見ると見事に劣化していましたのでこれも中国製の安物平ベルトに交換致しました。これの効果は絶大でばっちり再生が上手くいくようになりました。

最後はイジェクトボタンが押されっぱなしでボタンでイジェクトできない不具合ですが原因はレリーズワイヤーを固定する樹脂部品の破損でした。これも簡易的に修理しましたのでバッチグーになりました。

録音のテストをしてみたらなんと録音ができないことが分かりました。回路図があればトラブルシューティングできますが無いのでお手上げです。

「こりゃだめだ、詳しい人に修理をお願いしよう」という結論になりましてヤフオクで10800円の基本料金で修理してくれるという方のオークションを落札しました。

それでデッキをF氏に送付したのですが見積もりの結果があきれるばかりです。その回答を以下にペーストしました。

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きかこ様

お疲れさまです。

482Zのお見積は以下のようになります。
38年ほど経過した大変古い機種のため様々な部分に不具合が発生しておりお見積もりがかなり高くなってしまいました。

ご依頼内容の確認。
・ピンチローラ軸固着対策。→ 了解いたしました。
・カムベルト、キャプスタンベルト交換。→ カムベルトは異なるサイズが取り付けられています、キャプスタンベルトは溶解寸前です。
・イジェクトワイヤーの固定。→ 金属を固定する接着での対策が必要です。
・録音不可。→ 確認いたしました。

ご依頼以外の不具合
・アイドラが経年劣化しています。
・ピンチローラが経年劣化しています。
・Rec VRが接触不良です。
・Monitor時R-CH側ノイズ発生。
・再生時Dolby CでR-CH側が歪む。→ Monitor時R-CH側ノイズ発生との関連は不明。
・L-CH側VRノブなし。
・Bias Tuneノブなし。

お見積は以下のようになります。
・基本料金(アジマス/あおり/高さ調整等、レベル関係調整等)。
→ ¥10.800
・カムベルト、キャプスタンベルト交換。
→ ¥6.000(¥3.000×2H+部品代)
・アイドラ交換
→ ¥6.000(¥3.000×2H+部品代)
・ピンチローラ軸固着対策(分解整備)。
→ ¥12.000(¥3.000×4H)
・ピンチローラ交換。
→ ¥12.000(¥3.000×4H+部品代)
・イジェクトワイヤーの固定対策。
→ ¥6.000(¥3.000×2H)
・Rec不可対策(回路解析、対策)。
→ ¥12.000(¥3.000×4H)
・Rec VR接触不良対策(分解整備)。
→ ¥12.000(¥3.000×4H)
・Monitor時R-CH側ノイズ対策(回路解析、対策)、再生時Dolby C R-CH側歪対策(回路解析、対策)。
→ ¥12.000(¥3.000×4H)
・テープパス調整。
→ ¥4.500(¥3.000×1.5H)
・f特調整。
→ ¥4.500(¥3.000×1.5H)
・お見積合計金額:¥97.800
新たな不具合が発見された場合はご連絡を差し上げ対策の有無について確認をさせていただきます。

よろしくお願いいたします。

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この見積もり結果をみて腹立たしい思いでいっぱいです。せいぜい修理代金なんて30000円程度かと思っていました。が、なんじゃこりゃーってな結果です。

速攻キャンセルしましたよ勿論。10万円も出せばナカミチのドラゴンが買えますよマジで。。。

品物にはそれに見合った修理というものが存在するんですよ。廉価版のナカミチにこんな見積もりを出して何を考えているんでしょうこの人。

しかもキャンセル料も4000円しっかり取られて往復の送料も出さなければなりません。

482zのサービスマニュアルはネットの落ちていて入手しているんです。これがあれば”きかこ”も絶対に修理できるはずです。

修理の様子はまたブログに書こうと思います。

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