2台目のRT841/PRC77を手に入れました

RT841/PRC77の2台目を手に入れてしまいました。2018年8月17日、記念すべき日ですよ。

1週間前にヤフオクで「米軍払下げ RT841/PRC77」というのが開始価格1000円で出ていました。

実はこの”米軍”というのがミソで、今流行の「RT841/PRC77-0という25kHzのステップが付いたドイツ製」のものではないのが重要なポイントです。

”きかこ”も最初はこのRT841/PRC77-0を安さにつられて買ってしまったんだけれど、ベトナム戦争で活躍した往年の名器はやはり50kHzステップの米国製RT841/PRC77にとどめをさします。

堅牢無骨なRT841/PRC77に+25kHzステップを実現するために「華奢なスナップスイッチを後付した」ようなRT841/PRC77-0は本物じゃあないんです。

なのでつい欲しくなって落札しちゃったんです。落札金額は約20000円でした。

だから正確には”きかこ”はRT841/PRC77-0を1台、RT841/PRC77を2台の計3台のPRC77を所有していることになります。

そのブツは今朝ヤマト運輸の送料着払いで”きかこ”のお家へやってきました。

意外とコンパクトに包装されてきました。

段ボール箱の蓋を開けるとお約束の緩衝剤代わりの新聞紙が出てきました。

新聞紙を取り除くと出てきましたよ。これもお約束のプチプチビニールに包まっておりました。

プチプチをとると。。。ジャーン、本物のRT841/PRC77が姿を見せました。

まず最初にチェックしたのが製造メーカーです。なんとこの個体はRCA製でした。RT841/PRC77の1号機と一緒のようです。とにかく米国製だったので一安心です。

もし韓国製とかだったら洒落になりませんよ。

次に電池箱をはずしますと、「何じゃこりゃ~!」変なものがくっついています。

何だかパワーアンプのユニットのようです。

RT841/PRC77の底板には穴が開けられて同軸が通されていたりパワーアンプがねじ止めされています。「こりゃ~オリジナルじゃなくなってるよ~」(涙)

パワーコネクタに直接はんだ付けされています。(ガーン!)

気をとりなおして中身を拝見することにしました。RT841/PRC77は四隅のネジを緩めれれば中を拝むことができます。本当は中央に一本のネジがあるんだけれど、この個体はそのネジ穴が同軸を通す穴に使われてしまっているんです。

問題はパワーアンプユニットの同軸がRT841/PRC77の何処へつながっているかです。

同軸を辿るとA32モジュールの横っ腹に穴が開けられ(涙)内部にはんだ付けされているようです。

同軸の入力と出力が分かったので一旦同軸を切断してパワーアンプユニットを取り外すことにしました。

ここでパワーコネクタの所を見てみると何だか変なトランスが増設されています。「おいおい」なんだよこれは。。。

このトランスはとりあえず置いておいてとにかくパワーアンプを取り外します。

モジュールA32は一旦RT841/PRC77に戻しました。それからパワーコネクタの部分のはんだをきれいに取り除きます。

そして安定化電源から電源を供給してやって、ハンドセットを繋ぎました。

ドキドキしながらパワーON。。。ハンドセットからは何も音が出ません(汗)

気を取り直してハンドセットを別の方のコネクタに接続してみたら「ざー」というFM受信機特有の雑音が聞こえました。

「とりあえず一安心だぜ!」(ふぅ~)

受信は”きかこ”がRT841/PRC77-0を使って53.5MHzで放送している音楽を受信してテストしてみました。

その結果、とりあえず受信は大丈夫のようです。(再び、ふぅ~)

問題はパワーアンプユニットがついていた送信側です。

アンテナ端子BNCコネクタにパワーメーターを繋いで「いざ送信!」。。。出力はゼロです。(やっぱりな~)

まずは簡単な前面パネルの清掃作業でもして頭を冷やすことにしました。

ところが清掃作業も結構手間取りました。なんでこんなに汚いのでしょうか?1号機のRT841/PRC77も汚かったけれど2号機はそれ以上です。

”きかこ”は軍用無線機が好きですが汚れまでは好きになれません。

この2号機は塗装が弱いようで強くひっかくと塗装が剥げます。ですので清掃は汚れを落とすのみに留めました。

さて、気になっている送信出力ゼロの件ですがA32モジュールの回路図とにらめっこして原因を考えました。

要は2本の同軸がモジュールに繋がっていましてそれぞれがパワーアンプユニットの入力と出力に繋がっているわけだから、この2本の同軸のHOT同士を接続すればもとに戻るのではないでしょうか?

注意深くA32モジュールのプリント基板パターンをみてみたら、やはりパターンがカットされている箇所を発見できました。カットされた片側が同軸の方側、もう片方が同軸のもう片方に行ってます。なのでカットされていたパターンをジャンパーを掛けて元に戻しました。

再度電源とパワーメーターをRT841/PRC77に繋いでPTTを押すと出力が2Wピッタリ出てきました。(やったね!)

後は電源コネクタの裏にある厄介なトランスをどうするかです。当然取り除くのですが配線されているのはトランスだけではなくてなんだかパワートランジスタもついています。オリジナルには勿論こんな部品はついていません。

ここは怯むことなくもくもくとトランスとパワートランジスタを取り外していきます。

ここで何か別の配線を見つけてしまいました。配線を辿るとオーディオコネクタの所にたどり着きました。そうです、さっきオーディオコネクタの片方から音声出力が出なかったのはこの厄介な配線が原因だったのでした。

回路図を見ると2個のオーディオコネクタは並列接続で良いようなのでそのように配線をし直しました。これにより2つのオーディオコネクタのどちらにハンドセットを繋いでも機能するようになりました。

あ~今日は仕事を結構しちゃったなあ。9連休だったお盆休みも今日を含めてあと3日です。お酒でも飲んで少しゆっくりしようと思います。

ところで1台のRT841/PRC77-0と2台のRT841/PRC77をどう使うかですがRT841/PRC77-0は前述したように放送に使います。RT841/PRC77の1号機は車載して電波伝搬の実験に使います。2号機は放送のモニタ用ですかね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です