福島最後の日にVT-25Aシングルアンプの出力トランス交換

病気の療養のために福島の実家に来てから2か月が経ちました。

そろそろ社会復帰しなければなりませんので今日で福島の生活が最後です。

楽な生活を2か月も続けてしまったので会社に行きたくありませんが、明日は松本に帰らなければなりません。

そんな最終日ですが気になっておりましたVT-25Aシングルアンプの出力トランスの交換作業をいたしました。

交換前に周波数特性を測定致しました。

PCの画面をデジカメで撮ったので見にくくて申し訳ありません。

この周波数特性を見てみると50Hzで-5dBダウンしていることが分かります。

トランスは1626シングルアンプと同様に春日無線様のKA-1425に交換するわけです。

まずは古いトランスを取り外します。

そして新しいトランスKA-1425に交換します。

新品のトランスは気分が良いですね。

負荷インピーダンスが10kΩと14kΩが選べるわけですがどちらを選んだらいいでしょうか?

最大出力をみても双方大した違いがありませんでした。

ここはせっかくなので14kΩを選択しました。

最大出力は大げさなアンプの割に小さくて0.8W位です。

トランス交換後のシャーシー内部の写真ですが結構綺麗に配線できたでしょう。

外観も黒色のトランスがなかなかきまっていますよ。

さて、再度周波数特性の測定を行いました。

どうです?素晴らしくフラットな周波数特性ではありませんか。

50Hzでー1dBありませんよ。

試聴結果も気のせいか低域の量感が増した感じがします。

さて、せっかく出力トランスを交換したVT-25Aのアンプですが、これは実家に置いておこうと思います。

松本に持って帰るアンプは71Aのシングルアンプと1626のシングルアンプにすることにしました。

春日無線の出力トランス、KA-1425

小型送信管1626の出力トランスに使うために秋葉原の春日無線に注文したKA-1425が届きました。

料金はトランス2個と送料合わせて9,255円でした。

開梱すると思っていたより小型な箱が目に入りました。

さて、中身ですが黒色のなかなか格好の良いトランスが出てきましたよ。

東栄変成器のT-600型と比較すると明らかにこちらの方が大きいですので低周波側の特性に期待ができます。

早速にバラックでの実験を行い周波数特性を大まかにみましたところ、50Hzでのレスポンスも良好でレベル低下もほとんどありません。

周波数特性には全く問題がありませんでしたので後は一次側のインピーダンスを10kΩにするか14kΩにするか選択するだけです。

しかし、どちらを選んでも最大出力にそれほどの影響を及ぼしませんでしたのでここは送信管らしくできるだけ高いインピーダンスということで14kΩを選びました。

後はラジオ少年のトランスと交換するだけです。

取り付けネジピッチが異なりますのでシャーシーに穴を空けなおしまして取り付け、配線を行いました。

黒いトランスはなかなか格好良く今まで以上に美的なアンプに仕上がりました。

早速システムに入れて試聴です。

Jazzを聴きますと低域のレスポンスが向上したせいかウッドベースの低音の量感が増したようです。

それにしてもこの1626のアンプですがトランスにずいぶんと無駄遣いしてしまいました。

初めからKA-1425の存在を知っていればこんな回り道をしなくても済んだのですが。。。

これも勉強代だと思うことにしましょう。

小型送信管1626の出力トランス

小型送信管1626を使ったパワーアンプの出力トランスにはラジオ少年様のBT-OUT-2を一次側インピーダンスを7kΩにして使っていました。

ふと、低域の周波数特性が気になったので50Hz時のレスポンスを調べてみました所なんとー6dBもダウンしていて波形もかなり歪んでいることが分かりました。

これがその時の歪波形です。ひどいでしょう。

これの原因はトランスにあるのですがどうしてここまでひどい波形になってしまうのでしょうか?

試しに手元にあった50年以上前の電蓄用のトランスに交換して同様に50Hzのレスポンスを調べてみました。

かなり古くて汚いトランスですが結果は以下のように優秀で波形の歪も少なく、レスポンスも-0.8dBに収まっております。

これはBT-OUT-2の設計そのものが悪いのであろうという結論に達しました。

試しに手持ちの東栄変成器のT-600型を試してみました。

一次インピーダンスは12kΩです。

このトランスは本当にマッチ箱みたいに小さいのでもともと低域は期待できなかったのですがBT-OUT-2よりも大分ましです。

特性は以下の写真のように電蓄用トランスよりはちょっと悪くて-1.6dBでした。

以上の実験よりラジオ少年様のBT-OUT-2はどうやら設計が上手くないことが分かりました。

この結果から春日無線のトランスKA-1425を購入してテストすることにしました。

結果はまたブログに書きたいと思います。

2Wしか出ない2A3シングルアンプの謎

やることも無くなったので暇に任せてずっと放置状態だった”木板アンプ”に2A3シングルアンプを組みなおすことにしました。

出力管周辺回路を組み直しまして出力のチェックを行ったのですが何故か定格出力の3.5Wが出ず、贔屓目に見ても2W程度の出力です。

これの原因が分からずに暫く悩んでしまったのですが、ふとOUTPUTトランスが悪いんじゃないかと考えるようになりました。

木板に組んでいるトランスは一応SEL製で一次側2.5kΩ、2A3の使用を推奨しているようです。

しかしこのトランスは相当古いものなので最大出力定格7Wをうたっていても闇雲に信じるのはまずいかもしれません。

そこで思い切って出力トランスを300BシングルアンプからOUTPUTトランスを借用して最大出力が変化するのかを調べてみました。

300Bシングルに使っているトランスはタンゴのU608です。

結果、出力は3WにUPしましたよ。

やはり古いシングルOUTPUTトランスは上手くないようです。

きかこはこの実験を通してOUTPUTトランスの重要性に改めて気づかされましたね。

真空管アンプに使用するOUTPUTトランスは「新しいもの」であって「最大定格を可能な限り大きく」して使うのが良いようです。

2A3に使うトランスは本当はU-808クラス(最大20W)のトランスを使うべきなのでしょう。

 

300Bシングルアンプの配線し直し

これが実家においてあるメインのアンプでありますプスバン製300Bを使ったシングルアンプの配線状況です。

配線材にACコードを裂いたものを使っていたので配線の色合いが単調で前々から気になっておりました。

今回、まとまった時間が確保できておりますのでこれを修正することにしました。

配線材にはこの長期休暇を使って作ったアンプ群の残りを用います。

そして完成したのが以下の写真です。

どうですか?格好良くなったでしょう。

このアンプはシャーシー内部に電解コンデンサーが沢山、立体的に入っているので半田ごてを入れるのが大変でした。

まだ、空中配線している部分があり、100%満足しているわけではないのですが一旦は完成です。

一応、最大出力をSGとオシロを使って調べました結果片チャンネル6Wでまあまあの出力です。

早速に試聴です。

ソースにはマイルスデイビスのLPを用いました。

音はこれまたとても素晴らしいです。

最大出力6Wの底力でしょうか、音に馬力をかなり感じます。

300Bアンプの配線も整理できてしまって後は何をやりましょうか?

「300Bアンプの空中配線部分の手直し」「VT-25Aアンプの最大出力の見極め」等が残っています。

もう長期休暇も終わりに近づいていますので残り後悔のない休暇を過ごしたいと思います。

71Aシングルアンプのオクタルソケット交換

またまた登場の71Aのシングルアンプです。

このアンプに使っている定電圧放電管(0D3)用のオクタルソケットですが、昔音響機器から取り外した中古のものを使っていました。

中古でもちゃんと機能すれば問題ないのですがこのソケットはなんだか接触部分でスパークしたような形跡があったんです。

スパークしたせいかどうかは分かりませんがどうも接触が悪くて交換しなきゃならないと考えていました。

そこでヤフオクで新品のオクタルソケット@350円を入手です。

新品のステアタイト製のオクタルソケットです。

新品は気持ちいいですね。

それからこれが交換前のオクタルソケットです。

スパークした跡が見えるでしょうか?

取り外したオクタルソケットと新品のそれです。

取り付けネジ穴のピッチが違うので丸やすりで長穴に加工致します。

無事に取り付けが出来、はんだ付けしました。

それから放電管の両端にノイズキラーのコンデンサー5600pFを挿入しました。

このコンデンサーにはとっておきのウエスタンエレクトリックのものを採用しましたよ。

これで71Aのアンプで安心して音楽が聴けるようになったのでした。

昨晩は寝ながら一晩中音楽を鳴らしてしまいました。

1626シングルアンプの電源トランス交換

小型送信管であります1626を使ったアンプですが電源トランスに余裕の無いものを使ったためにトランスの表面温度が51℃にもなるのでどうも精神衛生上良くありませんでした。

また、出力も方チャンネル0.5W程度しか出ないこともあり+B電圧をもっと上昇させたいと考えておりました。

しかし、単に電源トランスを交換するだけでは電源の平滑コンデンサーの耐圧が不足しますので電解コンデンサーを直列にして耐圧を上げることもしなければなりません。

これが電解コンデンサーを直列にした配線具合です。

せっかく綺麗に配線したのに醜くなってしまいました。

左側は中国製トランスでBT-3H@3300円(ラジオ少年様)右側が交換するトランスで東栄変成器様のP-100N@8975円です。

大きさはちょっとだけ大きいといった感じでしょうか。

トランスの角穴をP-100Nに合わせて大きくします。

こんな時、簡単でもいいので図面が書いてあると便利です。

古いトランスBT-3Hの配線周りで結構綺麗に配線されているでしょう。

これを泣く泣く配線を外してトランスを取り外します。

トランスを比べてみました。

左側が今まで使っていたBT-3H、右側がP-100Nで大きさの違いが良く分かります。

シャーシーに罫書き線を入れまして罫書き線のところまでやすりで削っていきます。

この作業がなかなか大変で右腕が筋肉痛になりましたよ。

新しいトランスが無事に収まりました。

それから配線の方も行います。

電源のタップですがBT-3Hの220VタップからP-100Nの280Vタップに配線します。

と、簡単に書いておりますがアース母線の引き回しを変えたり結構大変でした。

出力は8Ω負荷で8Vp-pでしたので(8/2/1.414)^2/8≒1Wの出力が出たことになります。

プレート損失を調べてみると6W以上であることが分かりました。

1626の最大プレート損失は5Wなので上手くありません。

泣く泣く電源トランスのタップを280Vタップから250Vタップに落とし、プレート損失は約5.1Wに落ち着きました。

出力は7Vp-pに低下しましたので(7/2/1.414)^2/8≒0.76Wということになります。

それにしても何だか大げさな改造をしたのですがその割には71A程度の出力しか得られず「なんだかな~」と思うアンプです。

オーディオラックに入れて試聴しましたが音は素晴らしく良く、トランペットはトランペットらしく、サックスはサックスらしくまるでそこで演奏しているかのようです。

トランスの発熱ですが47℃まで下がりましたのでしばらくは安心して使用できそうです。

71Aシングルアンプが完成したぜ!

71Aのシングルアンプですが配線作業に入ったらあっという間に完成してしまいました。

まあ回路が簡単なのと配線は自分の専門なので早く終わるのは当然なのですが、これでまた暇な日々が続くと思うとぞっとします。

改めて正面から見てみましょう。

ベタなデザインですがなかなか良いと思いませんか?

真空管アンプを作るのって何が面白いかというと音の良さももちろんあるのですが「格好」をどうするか考えるのが面白いんです。

だからその馬鹿馬鹿しさが面白くて止められないんですよ。

使う必要もない定電圧放電管なんて使ってスクリーングリッド電圧の安定化を図っていますが音になんてそんなに影響しないですよ。

単に放電管を光らせてみたかったんです。

こんな感じで紫色に光りますのでムード満点です。

アンプの特性ですが特にデータは採っていないのですが最大出力は0.76WとRCAの発表しているデータ通りの出力がでています。

お約束ですが最後に回路図を載せておきますね。

相変わらず見にくくて申し訳ありません。

参考にされる方は適度に拡大してみて下さい。

音は勿論良いですよ。

タンノイの高効率スピーカーとの組み合わせと相まって1W以下の出力とは思えない程の音が出ております。

71Aシングルアンプのシャーシー加工終了

71A出力管を使ったアンプのシャーシー加工が終了しました。

まずは全面パネルですがこれは丸穴だけなので簡単でした。

背面ですが基本これも丸穴だけなのですがACのインレットが長穴なのでちょっとてこずりましたよ。

シャーシー加工が終了しましたのでまずは軽い部品を付けていきます。

前面からの写真がこれです。

そして背面の写真がこれです。

結構ねじ止めが多くて大変なんですよ。

それから重い大物部品を付けていきます。

トランスを付けるとシャーシーがどんどん重くなるのでこれまた大変なんです。

そしてとりあえず真空管を差してみて外観をチェックします。

配置は十分に検討しましたので格好は良いと思っています。

因みに一番右側の真空管は整流管ではなくて定電圧放電管なんですね。

シャーシー裏の写真も一枚撮っておきましょうね。

一個200円で購入したUSBの充電アダプタの取り付け具合が分かるかと思います。

これの取り付けをどうするかが一番頭を悩ませたのですが結局は平ラグ板を用いることで解決いたしました。

ここまで出来ればあとは得意の配線です。

配線作業に入ればこっちのものであっという間に終わってしまうでしょう。

71Aシングルアンプの配置検討とシャーシー加工

リードのS4がマルツオンラインより届きましたので部品の配置検討を行いました。

本当は部品を並べた写真を冒頭に載せたかったんですが写真を撮り忘れたのでいきなりシャーシーパンチでの穴あけの写真です。

シャーシーの上面部の加工が全て終わりましたので部品を並べてみました。

今回はこんな配置にしようかと思います。

結構格好いいんじゃないでしょうか?

ミニチュア管2本を手前に少しオフセットして配置しているのがちょっとしたアクセントのつもりです。

これだけの作業は結構あっという間に終わってしまいます。

午前中のちょっとした時間で終わりました。

もっと作業しても良かったんですがあまり作業を進めるとやることが無くなってしまうのでこの辺で終わりにしておくことにします。