アンプ製作と酵素ダイエット

10GF7Aというテレビの偏向出力管を用いたアンプ製作のプロジェクトですが少しづつ進んでおります。

このプロジェクトと同時に進行させていたのが断食ダイエットであります酵素ダイエット(ファスティング)でした。

「でした」というのは昨日の夜で3日間の断食が終了し今朝から回復食を食べ始めたからです。

3日間の酵素ダイエットで体重が79.5kgから76.5kgとー3kgも減りまして、この点では嬉しいのですが「気持ちが」どうも調子悪いです。

というのも、きかこは心療内科に掛かっていまして「セロトニン再取り込阻害薬」を服用しているのですがファスティング中は薬は厳禁ということで断薬も同時に行うことを余儀なくされたのでした。

きっとこの断薬が良くなかったのだと思います。

まあ肝臓を休めるという意味では断薬も良かったと思うのですがなんせ「気持ちが落ち込んで」調子悪いですよ。

薬は今日の夜から服用を再開したいと思います。

さて、アンプの話に戻りますが昨日の成果はシャーシーへの部品取り付けの完了と+B電圧周りの配線とヒーターの配線を終えることが出来たことです。

これはまだトランスを付けていない背面の写真ですね。

ヒーターを点灯させた所の写真です。(こんな外観になりました。)

本当はもっと真空管群を前面に配置した方がデザイン的に好みなのですが電源トランスからのリーケージフラックスが出力トランスにカップリングしないような配置がこのスタイルだったわけです。

なんだか話が前後しますが配線途中の写真ですね。

今日は気持ちが不安定なので配線はしないかもしれません。

10GF7Aアンプのシャーシー加工

10GF7Aを使ったパワーアンプの製作続きですが今日はシャーシー加工に本格的に着手することにしました。

まずは部品を大まかに配置しまして全体的なバランスを見ます。

バランスが美的と思える配置が完成しましたらその位置をノギスで測ってシャーシーに穴あけ用の罫書き線を入れます。

罫書き線の交点の穴あけ位置をキリで凹ませてからドリルで穴あけをします。

シャーシーパンチで大きな穴を空ける所はシャーシーパンチの治具が入る穴径までリーマーを使って穴を広げます。

そして調子よくどんどんとシャーシーパンチで大穴を空けていったのですが。。。

「あれ!」、10GF7Aのソケットが留まらないです!

いつもの調子でGT管等を留めることが出来る穴径で穴を空けたらソケットが穴をするっと抜けて留め金具で止めることが出来ないのです。

これには参りました。穴径はきちっとソケットの寸法を測ってからその径の穴を空けなきゃならなかったのでした。

目の前が真っ暗になりましたが気を取り直してどうしたら良いかを考えました。

考えた結論が「アルミ板を用意してそれにソケットにピッタリの穴を空けてアダプタを作る」という案です。

早速不要なシャーシーにソケットピッタリの穴を空けましてその周りをジグソーで切り出してアダプターを作りました。

アダプターをメインのシャーシと共締めして上手いこと取り付けることが出来ました。

ソケットを取り付けた感じはこんな仕上がりで違和感がなく取り付けられましてヤレヤレです。

背面に取り付けるRCAピンジャックやスピーカー端子、電源のソケット、ヒューズホルダの加工がまだ残っていますがここまでの作業で「精根尽き果てた」ので今日はもうおしまいにします。

ちなみに話が前後しますがバラックの実験セットをばらした部品はこれだけあります。

これをシャーシー内外に取り付けなければなりません。

特に内部配線をどうするかが腕の見せ所なので良く考えながら配線作業を楽しみたいと思います。

10GF7Aシングルアンプの回路が完成!

10GF7Aを使ったシングルアンプの回路が完成しましたのでUPしました。

見にくくて申し訳ないのですが拡大してみて下さいね。

電源回路は省略しちゃったけれど前のブログに載せてありますのでそれを参考にしてくださいね。

それから電源回路の平滑コンデンサを680μFから47μFへと大幅にダウンさせたので電源のリップルが取れずハム音がしておりました問題ですがチョークトランス10Hを入れることで解決しましたよ。

北海道の「ラジオ少年」様から購入しました10H、100mAのチョークコイルがこれで@1400円と安価でした。

最終的な全体のバラックで作った実験回路の写真もUPしておきます。

名残惜しいですがそろそろこの実験セットも分解しなければなりません。

さて、いよいよ回路定数が全て決定しましたのでそろそろシャーシーの加工に着手しようと思います。

今日はフロントパネルの穴あけを完成させました。

電源スイッチにはミヤマのシーソー型スイッチがどうしても使いたかったので面倒な加工ですが角穴を空けました。

本当はもっと加工が進められるんだけれど右側の角穴をあけるのに疲れたのと、あまりいっぺんに作業しちゃうとやることがなくなってしまうので今日はこの辺で終了です。

楽しみはまた明日に伸ばしましょう。

10GF7Aシングルアンプへ12AY7を初段に追加

10GF7Aを用いたのシングルアンプの実験を継続しております。

最大出力1Wが得られる入力レベルが0.5Vrmsとトータルのゲインが不足しておりましたので初段に手持ちの12AY7を追加致しました。

この変更に伴って10GF7Aの電圧増幅管の定数も変更しましたので改造は大変でした。

回路図で説明すると楽なのですがまだ最終回路が決まっていないので回路図はまだ待って下さい。

改造作業は最初に10GF7Aの電圧増幅管の定数変更を行いました。

定数の変更の主な点は負荷抵抗を270kΩから33kΩに変更したことで利得がこれによって下がりますがドライブ能力は上がるという訳です。

ドライブ能力を上げるために電源のデカップリング抵抗も22kΩから6.8kΩに変更しました。

この状態でのトータルゲインですが出力1Wが得られる時の入力レベルは約1.5Vrmsでした。

大体思惑通りです。

次に初段へ12AY7Aの追加を行う訳ですがどうにもスペースがありませんでしたので「木板からはみ出しても仕方がない」という考えで配線しました。

拡大写真がこれです。

見事に木板外にはみ出てますね。

しかも部品のリード線をカットしていないので凄い「蜘蛛の巣」配線です。

この初段部の定数をざっと説明しますと負荷抵抗47kΩ、カソード抵抗1.2kΩ、デカップリング抵抗22kΩでプレート電圧100Vが得られました。

早速にトータルゲインを測定してみましたところ1Wの出力が得られる入力レベルは数十mVとなりましたので万々歳です。

試聴結果も上々でゲインが上がると音も良くなったような気がします。

さて、気になるのはトランスの容量をほぼ100%使い切っておりますので電源トランスの発熱です。

10時間位連続運転してトランスの発熱をみましたが手で触った感じとしては50℃以下のようですのでまず大丈夫でしょう。

後は電源ハムを退治するためのチョークトランスの追加とゲインが上がったので入力部へのゲイン調整VRの追加です。

部品は発注中なので来たところで回路に追加してまたレポートしたいと思います。

10GF7Aバラック実験のステレオ化

テレビ用真空管10GF7Aを使ったアンプの実験ですが音質を厳密に見極めるためにステレオ化しました。

ステレオ化するためにこの木板シャーシーにもう1回路追加しなければならないのでスペース的に厳しかったのですが何とか詰め込みましたよ。

詰め込みついでにLEDによるパイロットランプも付けて電源投入しているかどうかが分かるようにしました。

さて、配線が終わったところで試聴してみましたところ結果は上々です。

やはりモノラルとステレオでは全然音場感が異なりますね。

こんな具合にオーディオシステムに組み込んでテストしております。

写真に写っているスピーカーはタンノイのⅢLZで、その他に300BシングルアンプやVT25Aのアンプが見えます。

試聴結果は上々なのですがこのアンプ、トータルのゲインが不足していてちょっと使いにくいんです。

ゲインがどのくらいあるかというと最大出力1W出すのに入力レベルが0.5Vrms必要です。

きかこは入力レベルは0.2Vrms位で1Wの出力が得られるのが理想と考えております。

ということは前段にもう一段増幅用の真空管を設ける必要があります。

真空管をもう1本追加するなんて、それでなくても電源トランスの容量が目いっぱいなのに可能なのでしょうか?

こんなことを確認するためのバラック実験回路ですのでいきなりシャーシーに組まなくてやっぱり良かったですよ。

それより何も前段に使う真空管が手持ちで何かあるかが問題でした。

探してみたらありましたよ12AY7という中位の増幅度の真空管で前段に使うのにピッタリですね。

それから電源回路の話なのですが現在680μFもの大容量コンデンサが2本入っております。

この680μFのおかげでS/Nが凄く良いアンプに仕上がっているのですが電源電圧をトランスの155Vのタップから185Vのタップに変えて出力アップを図りたいと考えているんです。

コンデンサの耐圧が250Vなのでトランスのタップ185Vでは電源投入時に瞬間的に250Vを超えるのでこの対策をしなければなりません。

ここは泣く泣く47μF350Vのコンデンサにすることにしました。

容量を下げたら当たり前ですが電源のリップルによるハムが目立つようになりましたのでチョークコイルを入れる必要がありそうです。

チョークコイルの手持ちがありませんでしたので早速に10H、100mAのチョークコイル(1400円)を手配しましたよ。

全く、使ったことの無い真空管を使うというのはお金が掛かりますね。

続きはまたブログに書こうと思います。

10GF7Aシングルアンプの実験

10GF7Aというテレビ球を用いたシングルアンプを企画しておりますがとりあえず実験のためにざっと回路設計してバラックの実験をすることにしました。

冒頭の写真がちょっと見にくくて申し訳ないのですが手書きの回路図です。

特に説明するほどないくらいにシンプルな回路ですが特徴的なのは電源の平滑回路に今回はチョークトランスを用いないで抵抗で済ませている点です。

この理由はアンプの重量を軽くしたかったということと、コンデンサに680μF250Vという大容量のものが入手できたので平滑はこれで十分だろうと判断したことにあります。

まずこれでどれだけの能力のアンプになるのかバラック回路を木板上に組立実験を行うことにしました。

次の写真が実験で仮組したバラック実験の風景です。

トランスの2次側タップは20Vと175V間を用いまして155Vをブリッジ整流して+B電圧としております。

整流後の+B電圧はヒーターが温まり電流が流れる状態で約200Vが得られました。

総電力ですがヒーター回路が9.7V×0.6W=5.82W、B電圧回路は200V×0.03A=6W、でしたので12Wが真空管に入力されていることになります。

さて、早速入力にテストオシレーターを繋ぎ、出力トランスの2次側にダミー抵抗を接続して最大出力を調べてみました。

周波数は1kHzで調べてみました。

ダミー抵抗の両端にオシロスコープを繋いで正弦波がクリップする点まで入力レベルを上げていきます。

正弦波がクリップするのは8Vp-pの所でしたので最大出力は(8V/2/1.414)^2=約1Wの出力が得られたことになります。

と、簡単に書いておりますが冒頭の写真の回路になったのは「歪みの具合が最良で最大出力になる」定数をカットアンドトライして決めた結果なんですがね。。。

早速この状態(モノラル)で試聴してみました。

まず電源を入れて驚くのはS/Nの良さです。スピーカーに耳を当ててもハム音が一切しません。

これは680μF×2のコンデンサが功を奏しているのだと思います。

スピーカーにはタンノイⅢLZ、カートリッジはエンパイア4000DⅢ、プリアンプはマランツ7Kを用いました。

最初に試聴に用いたLPはマイルスデイビスのカインド・オブ・ブルーです。

う~ん、テレビ用の真空管なのに、とてもよい音です。

きかこは文学的な表現は苦手なのですがトランペットの音がまさにそこで鳴っているかのように聞こえます。

暫くはこのバラックの状態で試聴を続けてみようと思います。

テレビ用管10GF7Aのオーディオへの応用検討

テレビ用の水平出力管であります10GF7Aという真空管がオーディオ用として使えないか検討しようと昔から思っていたのですがなかなか暇も無く検討できませんでした。

しかし今回の休暇(療養)で時間がかなりできましたのでその検討を実際に行うことにしました。

10GF7Aはマグノーバルの複合管で純三極管が2個封入されていまして片方はHiμの3極管、もう片方はプレート損失が10Wも取れるパワー3極管です。

従いましてHiμ3極管部で前段の電圧増幅を行い、パワー部の3極管をドライブするという1球でアンプができてしまう構成を取ることが出来そうです。

さて、冒頭の写真は今回の企画のために新規に購入しました東栄変成器製の電源トランスP-185B型で、10GF7Aシングルアンプに使えるのではないかとあまり考えないでチョイスしたものです。

タップは20V-175V-185V 80mA/6.3V-12.6V-14.5V-16V 0.9Aでお値段は約3800円でした。

届いてから気づいたんだけれど二次側の+B電圧用20V-175V-185V 80mAですが括弧してあってDC50mAと書いてありました。

これじゃ+B電圧に片チャンネル25mA分しか使えません(出力が取れないじゃん!)。

しかもヒーター電流ですが10GF7Aの電流をデータブックで調べてみると9.7V0.6Aなのでステレオにすると9.7V1.2Aになって足りないじゃないですか。

ちょっとトランス選定を失敗したかな~と思いましたがここは実験して「本当にダメか」調べてみることにしました。

これが実験の風景ですがミノムシクリップを多用してヒーター点火部分の実験回路を組み上げております。

写真紹介が遅れましたがこれがマグノーバル管であります10GF7Aでヒーター電流をP-185Bから2本分を供給してます。

1本分のヒーター電力が約6Wですからヒーターだけで結構ガラス管が熱くなります。

ちょっと話がそれるんですがこの実験中にヤフオクで落札しましたマグノーバル管用のソケット2個が届きました。

ところが2個のうち1個が不良品でソケットがゆるゆるだったんです。

このゆるゆるを千枚通しで調整してなんとかコンタクトが出来るようにしました。

本当は返品するのが筋なんですが面倒なので自分で調整しちゃいました。

さて、話を戻しまして0.9Aの所を1.2A取って大丈夫であるかですが結局30分位連続運転しましたが大丈夫みたいです。

電力で計算するとこの電源トランスのヒーターは16V×0.9A=14.4Wの出力が取れるわけです。

それを実際は9.7V×1.2A=11.64Wの負荷を取ることになるんで約3W分の余裕があると考えることが出来るんですね。

ですので大丈夫であると結論付ました。

それからこのアンプに使うOUTPUTトランスの話なんですが昔購入しました春日無線変圧器製のOUT-54Bー57型が手持ちに1個ありましたのでそれをもう1個買い足しました(@約2600円)。

ところが買い足したトランスが届いてみてびっくりです。

トランスの色が昔と違っている上に隙間から見える巻き線の処理具合が違っていて「本当に同じトランスなのか?」と疑問に思いました。

でもまあテレビ用の水平出力管10GF7Aでアンプを作るなんて酔狂なことですのでこれくらいの違いは「まあいいか。。。」ってことで済ませようと思います。